ずっと自由時間@占星術blog

宇宙や星や日常のこと

人気と引き換えに持っていかれるもの

 

先日、上島さんの訃報について少し触れましたが、どうしても気になってしまったので続きです。今から言う事は完全に妄想ですが良ければお付き合いください。誤解を恐れずに言うと、このような結果を迎えてしまった今、彼はお茶の間の人気者でプロのいじられキャラでしたが、それは実は本意ではなく、大衆のピエロやスケープゴートになってしまっていた側面もあったのではないかと思ってしまいました。

 

◆ピエロ…アダルトチルドレンのタイプ別診断に使われる用語で、集団の不和や崩壊を繋ぎとめるために場を和ませたり、にこにこと明るく振るまってくれるとても優しいタイプ。時には強い者の言いなりになったり、自分の感情を後回しにしてでも周囲の雰囲気を和やかに穏便にしたいといつも願っています。ピエロの印象は人気者、優しい人、愛されキャラ、可愛がられる、良い人。孤独や寂しさを抱えています。

 

スケープゴートアダルトチルドレンのタイプ別診断に使われる用語で生贄を表します。自分に落ち度はなくとも濡れ衣を着せられるように冤罪を引き受けてあげたりして集団の犠牲になったりします。一方的に虐げられるため自分に対しても周囲に対しても不信感を抱き、自己否定感を強く持っています。ダメな人間であるように振舞ったり、わざと失敗をしたりして自虐的な行動をとることで周囲の結束を深めようとします。誤解も濡れ衣も否定せず受け入れ、静かに耐える優しい人。本心を絶対に明かさない人。孤独や寂しさを抱えています。

 

※メンタル心理そらくも様より引用・参考にさせて頂きました。

 

というのも彼の月星座は魚座で太陽星座は山羊座の終わりにあります。お人好しで涙もろくて優しくて良い人そうで。大衆に見せていた顔は魚座の月そのものではないでしょうか。山羊っていう感じではないですよね。彼が大衆に見せていた顔はおそらく月だったのではないかと思ったのです。

 

 

とはいえ、プロとして長年第一線で活躍するには7歳までの能力の月では普通はできませんから、もちろん太陽も燃焼させていたことと思いたいです。でなければ、7歳程度の月でどうにか踏ん張りながら、怯えながら頑張っていたということになってしまいます。彼の若い頃の様子を拝見すると、太陽を燃焼させていたようにお見受けしますが、最近のテレビでの様子などは時折怯えた子供のような目をしているように感じる場面がありました。舞台の中央に担ぎ上げられても、それに耐えうる能力は7歳の子供にはありません。だれか助けてくれと、7歳の子供が周囲に叫んでいるようにも見えました。周囲はその様子を見て、ただただ面白いと言って笑っています。今となってはそんな構図にも見えてしまいました。

 

 

そして年齢ですが、61歳といえば2度目のサターンリターンを過ぎた頃です。自分の本音と対面させられる30歳前後(1度目のサターンリターン)に続いて、60歳前後に訪れる2度目の節目。それまでの30年間を振り返り、より魂の本質へと軌道修正される2度目の時期。ということは土星による、現実的に新しい自分軸を台頭させて新たなステージへ進んでゆくイニシエーションを無事終えた頃だったと言えます。最近の俳優業へ邁進している様子などはそれが理由かもしれません。

 

 

 

 

 

ここで、当日のホロスコープを見てみることにしました。すると彼のネイタル(生まれの)太陽にトランジット(現行)の冥王星がずっしりと乗っていました。しんどいはずですね。圧力の要因はこちらでしょう。サターンリターンは無事通過したものの、冥王星の圧力によって太陽が生まれ変わりを強制されたのでしょう。冥王星は根幹からの破壊と再生ですから、これには耐えうる気力、体力が残ってなかったのでしょう。

 

 

冥王星が最後に破壊して行ったものは何だったのか考えた時、ふと思いました。それは月にエネルギーを供給しつづけてしまった太陽だったのかもしれません。月を使って人気が出た結果、無理をしても活躍し続けてしまった。リアクション芸というのも、太陽の光を利用してただ反射し続けている月の構造と似ています。自分発信ではないところに決定的な弱さがあります。

 

そして、冥王星による破壊と再生が行われる過程で、自身でも気づいてしまったのではないでしょうか。これまでの数十年間、人気や名声、それを土台にして得た経済力と引き換えに、本来の太陽の道を選択しなかったという事実に。ピエロであるという矛盾に。気づきたくなかった自分の本心に対面させられた時のショックは、築き上げたものが大きければ大きいほど相当なものになると思います。

 

 

  

 

(これは1年前のyoutube動画です)

5:09~

人気を博して成功した有名人でも、芸能人でも、ハッとこの嘘の、偽りの月の世界に気付いた時のショックは、どうにもならないものがある……。

 

 

現行の冥王星によって、本来の道へと太陽が軌道修正させられた結果、月はようやく力を失うことになります。きっとそれまでのようなお笑いで得ていた安心感は彼は全く感じる事は出来なくなっていたのではないかと思います。これは冥王星が強制的に準備した新たな門出でしたが、芸人として築き上げたこれまでの全てを失った状態でもあります。(外界的には何も失ってはいないでしょうけれど、すべては内面で起きている出来事です)

 

 

しかしここで絶望せずに一念発起して、太陽を燃焼できればまた生まれ変わったように、新たな道が用意されていたでしょう。サターンリターンによって切り開いた、最近出演されていた俳優への道がやはりそうだったのかもしれません。もともと芸能界を目指したきっかけは俳優志望だったとお見かけしました。しかし気力の弱りや肉体の衰えも相まって、今回の冥王星による魂の軌道修正の圧力には、耐えられなかったように感じます。

 

 

 

 

とても明るくて面白くて楽しくて。皆を和ませてくれる存在。大衆が見ていたのは彼の本質だったのでしょうか?このような結果を迎えた今、私たちはこれまで彼のイメージとしての月を応援していたと思えてなりません。なんだか栗城さんのエベレスト登頂を無責任に応援していた大衆の構図と似ていると思ってしまいました。

 

 

大衆はいじられキャラとして今までと同様に皆に愛される彼を今後も見たかったのです。でもそれが彼の本質ではなかったとしたら?ちゃんと傷ついている部分があったとしたら?本人にしかわかりませんが、大衆に晒されている芸能人ともなると、皆の抱くイメージに飲み込まれて、皆に望まれる自分と本質の狭間で真実を見失いやすくなることでしょう。人間としては危うい状況です。最後に他人が口をはさむには大変失礼な物の言い方をしますが、長年魂の道より生活の安定や人気を取ったという事実と対面した時の自分自身に対するショックや失望は、人を死に追いやるほどの威力を持つという事。月星座うお座の自己犠牲と優しさ。それによって消耗してしまった天性の優しさを持った人の運命の末路を見たような気がします。